日本人の美意識と揺るぎない信念から生まれた、タフネスの極致
オリジンモデルのDNAを受け継ぎながら、さまざまな限界を超え、究極の強さと美しさ、そして、実用性を求めて果てしなく進化を続けるG-SHOCK最高峰ライン「MR-G」。その根底には、日本人ならではの美意識に基づく機能・性能への飽くなき探求心が根ざしています。
それは、およそ千年に渡って発展を遂げてきた日本独自の武具に息づくスピリットに通ずるものです。武将たちが身にまとった鎧や兜などの甲冑は、より強く、勇猛果敢であるために防御性を極めながら、時の甲冑師たちが凝らしたさまざまな技巧によって、堅牢性や機動性とともに、気高く剛健な造形美をも叶えました。
極め尽くした強さの先には、さらなる強さと究極の美しさがある。先人たちから継承したこの信念とともに、カシオが誇る先進技術を結集し、強さの証である耐衝撃性をさらに進化させました。MR-Gに搭載されている構造は、強さと機能美を兼ね備えたタフネスの極致です。
耐衝撃性と精緻な美しさを高次元で両立するハイブリッド耐衝撃構造「マルチガードストラクチャー」

マルチガードストラクチャーは、MR-Gが追求する耐衝撃性と美しさを高次元で両立するために編み出した独自の構造です。通常、一体成形されるベゼルとケースを複数のパーツに細分化し、パーツの間に小型化した緩衝体を組み込んだハイブリッド耐衝撃構造へと進化を遂げました。
多パーツ化したケースに、T字バーと板ばねを組み合わせた四隅のサスペンションパーツや緩衝体を組み込み、ショックアブソーバーとして機能させることで、ケースの衝撃吸収構造とあわせて、外部からの衝撃を一点だけでなく、正面、サイド、上下など、あらゆる方向からの衝撃を吸収する、強靭な構造を実現しています。
マルチガードストラクチャーについて特筆すべきは、外装部を細分化することによって、溝、凹部、面取り部分など、従来、手を入れることが困難だった細かな部分まで、パーツ毎の仕上げ分けを可能にしたことです。熟達した職人によって一つひとつを丁寧に手で組み上げることで、G-SHOCKの王者であるMR-Gにふさわしい上質な輝きと風格を備えた仕上がりを叶えました。
さらなる耐衝撃性の強化と堅牢性、操作性を同時に実現した構造 「クラッドガード構造」

クラッドガード構造は、りゅうず、ボタン本体とそれらを保護するガードパーツを一体化することで、ガードレスデザインを可能にしながら、耐衝撃性のさらなる強化と堅牢性、操作性の両立を実現した独自の構造です。
この構造の要の一つは、りゅうずシャフトをりゅうずカバーと緩衝体で包み込むことで、りゅうず自体をプロテクターユニット化した「耐衝撃りゅうず構造」。りゅうず部位へかかった衝撃を、力のベクトルを分散するスリット形状の緩衝体が緩和し、さらに緩衝体で吸収しきれない強い衝撃はケースに力を逃がすので、りゅうずシャフトに伝わることなく、衝撃から内部構造を守る頑強な仕組みとなっています。これにより、今までのG-SHOCK構造を覆す新しいガードレスデザインを採用し、りゅうずの操作性も格段に高めました。
もう一つの「耐衝撃ボタンガード構造」は、衝撃からモジュールを守るべく、ボタン本体をガードパイプで包み込み、ボタンユニット自体をプロテクター化しています。これら2つの構造を両輪とするクラッドガード構造は、G-SHOCK最上級ラインとして強さの限界に挑むべく、MR-Gならではのこだわりを余すことなく注ぎ込んだタフネスの結晶です。


傷から時計本来の美しさを守りながら高い堅牢性を実現した「二重硬化処理」
MR-Gは、ケースやベゼル、バンドの素材に純チタンを採用する場合、そのパーツに二重硬化処理を施しています。純チタンは、ステンレススチールよりも軽量で錆びにくく、耐食性に優れていますが、柔らかい素材であるがゆえ、傷から守るための加工が不可欠でした。
二重硬化処理は、その名の通り、2つの硬化処理を組み合わせたものです。その一つが、純チタンを熱処理することで表層に硬化層を生成し、素材自体の硬度を高める「深層硬化処理」。単に被膜で素材の表面を覆うのではなく、素材そのものを硬化させる処理を施すことによって、本来の純チタンに比べて実に4~5倍の硬度を実現。すり傷はもちろん、打ち傷に強い腕時計をつくることができます。
もう一つの「DLCコーティング」は、深層硬化処理によって硬化層を生成した純チタンの上に、さらに施す硬化処理です。ダイヤモンドに次ぐ硬度をもつカーボン硬質膜を形成させることで、表面の耐傷性、耐摩耗性を格段に高めました。硬質化した素材の上に硬質被膜をコーティングすることで高い耐久性を備えています。
二重硬化処理によって優れた硬度と耐傷性を実現したMR-Gの腕時計は、傷から時計本来の美しさを守りながら、高い堅牢性をあわせ持つ仕上がりを叶えています。
※DLCは、Diamond-Like Carbonの略称です。



